となりのトトロ

となりのトトロ DVD DVD』を見てみると、大分印象が変わるというか新しい解釈、新しい発見がある。

まず"トトロは子供にだけ見える"という印象だがサツキの同級生であるカンタには見えないなどの矛盾がある。そこで登場したのは"トトロは妖精のようなものであるから、死に近い人間が見える"という事だ。
死期の近づいた老人が、先に死んでしまった家族を見るなど良くある話である(大概はもうろくしたと片されるがね)

つまりサツキとメイは、あの段階で死期が近づいていたのである。
結論から言うとメイは母親に会うために1人で病院に向かう最中に死んでしまったのである。村の人たちの捜索で沼でサンダルが発見され、サツキは「メイのじゃない」と否定するが、実はあの段階でメイは既に水死していて、現実を認めたくないサツキがひきつった顔で「メイのじゃない」と言って走り去ってしまうという流れである。

そして森の精霊であるトトロにすがり「メイがいなくなっちゃったの! お願い、メイに会わせて! きっとあの子、1人で泣いてるわ!」と言って、サツキは妹に会うため"自らの命を捨てる選択をする"

そう猫バスとはこの世とあの世を結ぶ乗り物なのだ。物語中盤で登場した猫バスに、サツキが乗る事を恐れた理由も、ただ単に異様であるというだけでなく、「乗ってしまったらもう戻れない」と本能的に感じ取ったからであろう。
その辺は、「凄い、木が避けてる!」や「みんなには見えないんだ…」のセリフからも、猫バスが実体の無い虚無の存在であると伺える。
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