火垂るの墓

兄妹は親戚のおばさんの家に疎開しますが、次第におばさんとの折り合いが悪くなります。火垂るの墓 DVD BOX
これについて、「親戚のおばさんが悪い」「清太が悪い」という意見の対立をたまに見かけますが、この作品におけるその議論は至って「ナンセンス」です。
この作品に登場する人物は「誰も悪くない」のです。月並みですが、「戦争がそうさせた」としか言いようがないのです。
確かにおばさんは一言多い印象がありますし、二人にひどいことをたくさん言いました。そして清太も、おばさんに言われても無理のないことをたくさんしでかしていました。
しかし、そこで登場人物を責めたりするのは論点が違っているように思います。
ただ、あるがままに、兄妹とおばさんの関係は悪化し、そして兄妹はついに親戚の家を後にし、防空壕で二人だけの生活を始めることとなります。
二人だけで自由にできる、おばさんに小言を言われずに済む、楽しい生活がおくれる…恐らくこういう面持ちで、清太は妹とともに親戚の家を去ったのでしょう。
あまりにも単純で浅はかですが、14歳ということを考慮すれば、この思考は「ごく普通」だと思われます。
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